ちはやふる 第36巻(第184-188首)考察

  • 表紙絵:山城理音と千早、稲穂
  • 表紙袖:(調査中)
  • 巻末漫画:かるたで苦悩する筑波と順調に昇級している弟達

以下、伏線と名言の個人的メモ。

第184首

「悪かったな ノリが悪くて 反省反省 乗ってやるよ ”負けたら競技かるたを辞める”だっけ? つまんねーから足してもいい? ”勝ったら競技かるたを一生やる”」

東日本予選準決勝、男子は太一と須藤、原田先生と北央の美馬、女子は千早と理音、田丸とモブキャラ優木の戦い。太一はちょくちょく絡んで来る千早に見入ってしまうなど、千早への気持ちまで捨て切れているとは思えない。真っ向勝負で押して駄目だったので、引いてみろ、ってのが今なのだろう。

周防は何故今になって帰郷を思い立ったのやら。第154首で太一が「帰ったら」と軽い調子で言っていたのを受けて、気軽に帰ってみようと思ったのか。最後の名人戦の前くらいは、と思ったのか。詩暢は周防に電話したり、こころちゃんに纏わりつかれていたり、結川と稽古したりと、上手くやっている様子。新の視界に入っていなかったのが、唯一気掛かり。

「ちはやぶる」の札を捨てた太一と、「ちは」はなくとも太一がいるから別にいいや的な千早。「太一がいる」は第32巻第164首の「違う始まりの瞬間に太一がいる」からのロングパス。冒頭で新を想う千早の頬が毎度の如くほんのり染まっているが、「太一がいる」の時の紅潮度とコマの扱いが上回っている。

読まれた札は「すみのえの」「ちぎりおきし」。

第185首

M音の札が読まれる前だけ 余韻の消え方が違うのよ

須藤に教わった戻り手を駆使しながら、理音と音感勝負する千早。ここに来て理音が覚醒しつつあるが、山城読手は理音がクイーンになったら引退を撤回するとも言ってないし、理音が勝手に希望を持っているだけ。

千早と須藤が気になる様子の太一。仲良さそうだと見ているのか、千早が須藤の技を使っていることに気付く流れなのか。太一は器用だから、そのうち戻り手を真似しそう。

読まれた札は「やえむぐら」「あさじうの」「かぜそよぐ」「もろともに」「ももしきや」「わすれじの」「みちのくの」「あしびきの」「あらざらん」「みよしのの」「つきみれば」「かくとだに」。

第186首

もう一緒に練習もしてなくて プレイスタイルも全然ちがうのに どこかで繋がってる それがおまえの弱点だ

ドS須藤とドM真島の戦い、不利な状況に蒼白の千早、西日本予選決勝の新と小石川、以上の三本立て。内容でも上手さでも太一優勢のようだったが、千早の異変に気付き、頻繁に見るようになってしまう。心配のあまりか、とも読めるが、本巻終盤から次巻収録分にて別の目的らしき可能性が描かれている。

西予選では、恵夢たんも久しぶりに登場。眼鏡を外し、パーマをかけ、化粧も上手くなり、分かり易く大学デビューしたらしい。カメラ男子三人組は何と、同じ大学のかるた部に入っちゃった。

読まれた札は「みかのはら」「おぐらやま」「なにわえの」「きりぎりす」「たかさごの」「しらつゆに」「ありあけの」、西予選で「よをこめて」。

第187首

あのとき走っていったあの子だけが ヒーローだから

ほぼ新の試合のみ。新の回想で微笑む太一は、第26巻第134首の高松宮杯で対戦した際、太一が「かるたしよっさ」と声を掛けた時のイメージっぽい。千早が好きという新だが、今回は太一への思いの方が前面に出て来ている。新が想像した「同じTシャツ姿の三人」は、背中にある一部見えている文字は縦に「チ」「ち」とあるので、多分「チームちはやふる」。

「千早には いるか? ヒーローが」という独白について、「千早には」のコマは千早の方を見ている太一、「いるか? ヒーローが」のコマは新で、太一と新による独白というより、読者に向けた問題提起のよう。

読まれた札は西予選の描写のみで「はるのよの」「みかのはら」「みせばやな」「わたのはら・こ」「やまざとは」「なにわがた」「ちぎりおきし」。

第188首

絶対量を確保した者に 運は引き寄せられる

千早が1-7、太一が2-6と、ほぼお揃いの劣勢。第35巻第179首では「勝ちに来たんじゃない、翻弄しに来た」などと腹黒さを印象付けていたのが、原田先生の格言を思う辺りではすっかり白くなり、ここに来て本気を見せ始めた太一。

千早が原田先生の格言のことを言っていたと聞き、太一がとても驚いている。その格言「完璧な暗記によって場にある札が浮き上がってこなければならない」は、第24巻第128首が初出かな。周防の「きみは持ってるものを~」は第31巻第161首。

千早が新の勝利を知る場面、いつものお約束のように頬を染めるでもないので、視野が狭くなっていたのがただ目覚めた! という感じ。高校選手権団体戦で千早と新が戦っていた第163首で、「ちはやぶる」の札の時に千早が太一の存在に気付いた時と似た表情。

登場した札は、空札だった「はなさそう」、太一が取った後に見入っていた「たまのおよ」、畳にまだ残っている「たちわかれ」「たれをかも」「ちはやぶる」。

ちはやぶる

表紙に描かれている稲穂に花言葉なんてあるのか? と一応調べてみたら……あったw 稲または稲穂は「神聖」とのこと。

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